投資全般

日経平均先物とCFDの違いと特徴。どのインデックス投資向きの性格なのか。

小雀ちゃん
小雀ちゃん
先物とCFD、アナタはどっちが向いている?

日経平均やNYダウなどの株価指数に投資する場合、大きく分類すると「先物」「CFD」「ETF」のどれかになります。

それぞれに違い(特徴)があり、向いている投資方法が異なります。この記事では、先物とCFDでの違いを株価指数を例に考察します。

日経225先物ミニと日経平均株価CFD(くりっく株365)の違いと特徴

なお、CFDとETFの場合の考察記事も作成中ですのでお待ちください。

先物、CFD、ETFのそれぞれに一長一短があるため、一概にどれが良いとは言えません。

しかし「アナタはどういう投資をしたいのか?」「ワタシはどういう投資が向いているのか?」ということであれば、選択するべき手段はあると思います。

先物とCFDの違い・特徴

日経225ミニ先物と日経平均株価CFD(くりっく株365)を、それぞれSBI証券で投資する場合を例に考察します。他の証券会社で投資する場合もほぼ同じです。

先物 CFD
日経225先物ミニ 日経平均株価CFD(くりっく株365)

日経平均CFDはくりっく株365以外でも取引できますが、この記事ではくりっく株365を扱います。

「くりっく株365」は東京金融取引所に上場している日本で唯一の公的な取引所による株価指数証拠金取引です。より詳しく知りたい人はこちらの記事で説明しています。

取引所CFD(くりっく株365)と店頭CFDの違いを比較。レバレッジと為替影響の有無。 この記事では、これからCFDを始めたい人に向けて「取引所CFD(くりっく株365)」と「店頭CFD」の違いと特徴を説明します。 ...

当記事では日経平均で比較していますが、実をいうと、日経平均よりも外国株価指数(NYダウ、イギリスFTSEなど)の方が有利なため、これらに関することも(※)印で注記しています。

日経225ミニ先物とCFDでは次のような違い(特徴)があります。特に考慮したい点を赤字で示しています。

日経225先物ミニ 日経平均株価CFD
(くりっく株365)
建玉(売り/買い) 買い/売り 買い/売り
取引単位 株価指数×100倍 株価指数×100倍
値幅 5円単位 1円単位
決済期限 有り(限月) 無し
レバレッジ 32倍(※4) 約44倍(※4)
最低必要証拠金 72,000円(※4) 53,101円(※4)
配当金(※1) 無し(価格に織り込み済み) 有り
売買手数料 1枚につき35円
(税込38.5円)(※4)
0円(無し)
スプレッド 0円(無し) 7.1円(※4)
金利(支払い) 0円(無し) 0円(無し)(※5)
取引時間(※2) 08:45~15:10
16:30~翌05:25
08:30分~翌06:00
為替リスク(※3)
有り なし

(※1)日経平均やNYダウは配当金がありますが、ドイツDAXは配当金込みの価格形成のため、配当がありません。

(※2)日経225先物ミニは平日しか取引できませんが、日経平均株価CFDは祝日も取引できます。

(※3)為替リスクは外国株価指数(NYダウなど)の場合であり、日経平均の場合は関係ありません。NYダウなど外国の株価指数を取引する場合、先物だと外貨建てのため為替リスクがありますが、CFDは円建てのため為替リスクがありません。

(※4)2020/01/31現在の場合です。変動しますので、証券会社のHPなどから最新値を確認してください。

(※5)日経平均の金利(支払い)が無いのは、日銀によるマイナス金利政策が続いているためであり、将来的にプラス金利となった場合は支払い金利が発生する可能性があります。

このように、先物とCFDでは大きく違いがあります。メリット・デメリットを含めてもう少し詳しく説明していきます。

先物もCFDも空売りできる

先物もCFDも買いのエントリーだけでなく、売りからのエントリー(空売り)ができます。

日経225先物ミニ 日経平均株価CFD
建玉(売り/買い) 買い/売り 買い/売り

この点では、先物とCFDに差はありませんが、メリット・デメリットとして記載しておきます。安易な空売りは危険、という意味で。

なお、ETFでは空売りできませんが、ETFには「インバース型」という株価指数と反対方向に連動する商品があり、こちらを買うことで空売りと同様の取引が可能です。

先物やCFDの空売りは下落局面でも利益を狙うことができるので、上昇トレンド、下降トレンドのどちらでも利益を狙えます。単純に「チャンスは」買いだけの場合よりも2倍になります。

ただし、どこの国の株価指数も長期で見れば基本的に上昇トレンドです。

日経平均は少し揉み合いもありますが、それでも長期で見れば上昇トレンドです。安易に売りから入ることは大きなリスクにもなり得ます。

日経平均株価をここ10年で見ると、下落局面もありますが、上昇トレンドを維持しています。

引用:Kabutan

CFDには決済期限がない

先物には「限月」という決済期限があり、期限が到来すると強制的に決済されます。CFDには決済期限がなので、買いにしろ売りにしろ、ずっと建玉を保持することができます。

日経225先物ミニ 日経平均株価CFD
決済期限 有り(限月) 無し

日経225先物ミニの場合、売買する時点で取引可能な限月を選んで取引します。その中でもメジャーSQと呼ばれる、日経225先物と日経225先物ミニの限月が同月となる月の取引が活発です。

4/1時点で売買をすると仮定すると、4月、5月、6月、7月、9月が限月の日経225先物ミニを取引できます。メジャーSQは6月、9月なので、直近の6月で売買するのが普通です。

限月が到来すると、限月が到来した時点で建玉は強制決済されます。

例えば、9/14が決済期限(9月の限月)の日経225先物ミニを8/24に新規買いした場合、9/14が到来した時点で、決済したくないとしても、強制的に自動決済されます。

先物には決済期限がある

このように先物は決済期限があるので、超長期で持つには向きません。向かないというか、できません。

CFDには決済期限がないので、いつまでも持つことができます。含み益をさらに伸ばしたり、含み損が解消するまで持ち続けたりといったことが可能です。

CFDの方が必要最低証拠金が少ない

先物もCFDも共に「レバレッジ」が効くため、少ない証拠金(投資の元手)でも大きな金額を取引できます。

日経225先物ミニ 日経平均株価CFD
レバレッジ 32倍 約44倍
最低必要証拠金 72,000円 53,101円

2020/01月時点だと、日経225先物ミニのレバレッジは32倍、CFDは44倍です。

レバレッジが高いということは、それだけ手元資金よりも大きな金額を取引できるということなので、資金効率は良くなります。

1枚あたりに必要な最低必要証拠金金額は、日経225先物ミニが72,000円、CFDが53,101円です。

同じ証拠金額でも、CFDの方が先物よりも多くの建玉を保有することができます。そして、後述しますが、配当金はレバレッジを効かせて保有している分についても付与されるメリットもあります。(株の信用売買のようなイメージです)

また、CFDは各証券会社で多様な商品を打ち出しており、1,000円単位で売買できるものもあります。お試しで始めて見るなど、融通が利きやすいところもCFDのメリットです。

CFDには配当金がある

日経平均株価CFDは、現物株と同じように買いポジションで持っていると配当金がもらえます。日経225先物ミニは配当金がありません。

日経225先物ミニ 日経平均株価CFD
配当金 無し(価格に織り込み済み) 有り

ただし、(※1)で説明した通り、ドイツDAXは株価に織り込まれているため、CFDでも配当金はありません。

日経225先物ミニに配当が無いので、CFDの方が有利にも思えますが、日経225先物ミニでは配当と金利が価格に織り込まれているため、短いスパンで考えると一概にそうとは言えません。

また、売りポジションで持っている場合は配当額を支払うため減額されますが、配当落ちによって取引価格が値下がりするため、こちらも短いスパンで見ると必ずしも損をするとは言えません。

買いポジションの場合 売りポジションの場合
CFDの配当金 受取(プラス) 支払(マイナス)

上昇トレンドの株価指数を買いポジションで持っていると、配当をもらいつつ差額決済利益も大きくなります。株価指数は長期では上昇トレンドのため、長いスパンで見るとCFDの方が有利になると言えます。

先物とCFDの手数料

先物とCFDの手数料は少し複雑です。ここでは「売買手数料」「スプレッド」「金利」を手数料と考えて説明します。

特に金利については、次の「CFDには支払金利がある」の項目で詳しく説明します。まずは売買手数料とスプレッドから理解しましょう。

日経225先物ミニ 日経平均株価CFD
売買手数料 1枚につき35円
(税込38.5円)
0円(無し)
スプレッド 0円(無し) 7.1円

売買手数料は、日経225先物ミニを売買する時に1枚当たりに必要な手数料です。新規建て、決済のそれぞれで必要なため、1枚あたり70円が売買手数料として減額されます。

スプレッドは買いと売りの価格に差額を設け、それを証券会社が手数料収入とする方法です。買いの時は相場よりも高い価格(+7.1円)、売りの時は相場よりも安い価格(-7.1円)となるので、1枚あたり14.2円が減額されます。

日経平均株価指数CFDの方が、日経225先物ミニよりも1枚当たりのコストは安いことが分かります。ただし「CFDには支払い金利がある」と書きました。次はそれを見てみます。

CFDには支払金利がある

CFDにはオーバーナイト金利と呼ばれる「支払い金利」があります。先物にはありません。

各証券会社によってその内訳や呼び名は様々ですが、CFDには「持っているだけで支払いが必要な金利がある」と覚えておけばよいです。

これが「CFDは短期向けで長期には向かない」と言われている理由です。持っているだけで日々支払金利が生じるなら、それを上回る値上がりが続かない限りマイナス利益になってしまうというわけです。

しかし、先ほどの一覧表で示したように「日経平均株価CFDには支払い金利がない」のです。つまり、本来はデメリットとなるはずの支払金利がない。これは、日銀がマイナス金利政策を続けていることが理由です。

日経平均株価CFDはオーバーナイト金利が0円

「CFDは短期向けだが、日経平均株価CFDだけは長期向き」と(今のところは)考えて良いと思います。

日銀は異例のマイナス金利政策を2016年1月から開始しましたが、辞める目途は今のところ立っていません。このメリットはしばらく続くと思ってよいでしょう。ただし、日銀がマイナス金利政策を転換すれば、支払い金利が発生するので注意が必要です。

「配当金から金利を引いた金額」は次の通りです。仮に株価指数の値段が変わらなければ、この金額分を受け取ったり支払ったりします。

CFD銘柄 配当金-金利 利回り
日経平均 日本 40,834円 1.9%
NYダウ アメリカ -4,733円 -1.8%
DAX ドイツ -1,280円 -0.1%
FTSE100 イギリス 22,216円 2.9%

CFD投資で利益を出すには「配当-金利)」がプラスになる必要があります。こちらの記事でも解説していますが、岡三証券のHPでも受取配当と支払金利のカレンダーを見ることができます。

引用:岡三証券オンライン
引用:岡三証券オンライン

日経平均は受取配当あり、支払金利なしなので、買いの建玉を持っているだけでプラスになります。逆にNYダウは受取配当あり、支払金利ありで、かつ受取配当<支払金利なので、買いの建玉を持っているとマイナスになります。

もちろん、NYダウの場合は株価指数そのものが上昇トレンドなので、トータルではプラスになる可能性が高いです。

先物とCFDそれぞれの取引例

ここまで先物とCFDの違いと特徴について、日経225先物ミニと、日経平均株価CFD(くりっく株365)で比較してきました。

文章だけだと分かりづらいかもしれないので、具体的にSBI証券で日経225先物ミニ、日経平均株価CFD(くりっく株365)を取引した場合を例に上げます。

日経225先物ミニと日経平均株価CFD(くりっく株365)の取引例

以下の前提で比較します。

  • 資金50万円で最大の買いポジションを持つ
  • 2020年1月~2020年01月31日で1回だけ売買をする
  • 配当権利日では買いポジションを持つ

上で説明した配当、金利のカレンダーから計算すると、次のようになります。

日経225先物ミニ 日経平均株価CFD
(くりっく株365)
最大ポジション数 6枚 9枚
配当 0円 1,323円
手数料(売買手数料・スプレッド・金利) 462円 128円
損益(インカムゲイン) -462円 +1,195円

同じ金額なら、レバレッジが高い日経平均株価CFD(くりっく株365)の方がポジションを多く持てます。

配当はレバレッジを効かせた分も受け取れるので、その分CFDの方がお得です。当然、ポジションを多く持った方が値上がりした時の利益も大きくなります。

しかし、売りで入っている場合は配当分を支払う必要がありますし、値上がりした場合の損失も大きくなります。

CFDは長期的な上昇トレンドの時に長期運用を前提として買う、先物は短期的な下落トレンドにヘッジとして売りで使うような投資方法が向いているといえます。

 

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