ローソク足チャートは最も基本的なテクニカル分析の材料です。
まずは基本的な買いサインと売りサインを覚え、株価の動きを予測して負けないトレードを目指しましょう。
この記事ではトレンドの転換点に現れやすいローソク足チャートの形を解説し、逆張りするサインを捉えることを目指します。
「逆張り」とは株価の値動き(トレンド)と反対方向に取引を行うことで反転した時の利益を狙うスタイルです。
例えば売りトレンドが終わりそうと判断すれば「買い」を、買われすぎていてもう下げそうと判断すれば「売り」をすることを言います。
今回は買いのサインである「三手大陰線」「三空叩き込み」と、売りのサインである「連続大陽線」「三羽ガラス」を説明します。
Contents
逆張りの買いサイン
株価が下がってきて「そろそろお買い得?」と思ってもまだ下げる可能性を考えるとなかなか買えず、結果的に反転してしまってから「あの時に買っておけばよかった・・・」と後悔することは多いと思います。
ローソク足チャートから買いサインを読み取れれば、買いチャンスを見逃すことも少なくなります。
底値圏の三手大陰線は買いのサイン
株価が下げ傾向の中で現れる大陰線は「投げ売りし切った」サインを指し、株価が上昇に反転しやすい状態を示します。
なお「陰線」とは終値が始値よりも低いローソク足を意味し、「大陰線」とは終値と始値の価格差が大きい陰線を指します。
以下の図を確認してください。
大陰線が株価が下げ傾向の中で3本続けて現れることを「三手大陰線」と呼び、株価反転の兆しであり「買いサイン」となります。
具体的に見てみましょう。
大陰線が3本連続で現れたのち、株価が上昇に転じます。
株価が下げている中で売り方が最後のたたき売りをしたサインで、売り物が少なくなり、買いが入れば上昇しやすい状況を示しているのです。
この図では時間足で例示していますが、私の経験上では、日足でこのチャートが示現した時は買いのチャンスです。
スキャルピングなど超短期トレードをしている場合でも有効です。
チャートがこんな形になっていれば「買いサイン」の可能性を考えてみましょう。
底値圏の三空叩き込みは買いのサイン
強烈な売りを示す三空叩き込みは底値圏で現れると売り物が出尽くしている表れとなり、上昇に転じる強いサインになります。
具体的に見てみましょう。
陰線が4本連続で現れており、どれも前の陰線の終値よりも始値が下回っています。
この部分を「マド」と呼び、株価の解説などでは「マドを開けて下落する」などと呼ばれます。
「ドン・ドン・ドン」といった感じで連続して大きく売られたことを示し、三手大陰線と同じように株価が下げている中で売り方が最後のたたき売りをしたサインで、買いが入りやすく上昇しやすい状況を示します。
チャートがこんな形になっていれば「買いサイン」の可能性を考えてみましょう。
個人的な経験上では、三空叩き込みの後で一時的に株価が上昇に転じても、悪材料があっての下げの場合はさらにその下へと再反転することも多いので、注意してトレードした方がよい場合もあります。
逆張りの売りサイン
株価が上がり続けて「もう限界なのでは?」「下落に調整するのでか?」と思って空売りを仕掛けても、そこからさらに上昇してしまって結局損切り・・・と後悔することも多いと思います。
買いから入った時より売りから入ったときの方が「失敗した―!」と思うことは多いかもしれません。
ローソク足チャートから売り仕掛けのサインを捉えましょう。
高値圏の連続大陽線は売りのサイン
株価が上げ傾向の中で現れる大陽線は「買われすぎ」サインを指し、株価が下落に調整することを示します。
なお「陽線」とは先ほどの「陰線」とは逆で、終値が始値よりも高いローソク足を意味し、「大陰線」とは終値と始値の価格差が大きい陽線を指します。
以下の図を確認してください。
大陽線が株価が上げ傾向の中で連続して現れることを「連続大陽線」と呼び、株価反転の兆しであり「売りサイン」となります。
いわゆる「バイイング・クライマックス」のサインです。
具体的に見てみましょう。
始値と終値の値幅が大きい大陽線が連続して現れ、最後に小陽線を示現して下落に転じています。
連続大陽線は、高値圏で株が買われ続け、買い方のエネルギーが出尽くして調整局面に入るサインとなります。
チャートがこんな形になっていれば「売りサイン」の可能性を考えてみましょう。
ただ、企業業績や政情などのファンダメンタルズが強い場合は、さらに上昇する「強気相場」となることを示現する場合もあるので、テクニカルだけでなくファンダメンタルズも気にして取引しましょう。
高値圏の三羽カラスは売りのサイン
三羽カラスは高値圏で現れる3本の大陰線を指してこう呼びます。
底値圏での現れる3本の大陰線を「三手大陰線」と呼んで買いのサインでしたが、これが高値圏で現れると買われすぎの反動で大きく売られ始めた「売りサイン」を示します。
具体的に見てみましょう。
ひとつ前のローソク足の中に始値があり、ひとつ前のローソク足の終値よりも安い終値となる陰線が3本連続で現れています。
このようなローソク足を「陰のつたい線」というのですが、これが高値圏で3本連続で現れるのが「三羽カラス」です。
買い方が力尽き、下落調整が始まったことを示唆します。
チャートがこんな形になっていれば「売りサイン」の可能性を考えてみましょう。
まとめ
この記事では「下落から上昇」局面を示唆する指標として「三手大陰線」「三空叩き込み」と、「上昇から下落」局面を示唆する指標として「連続大陽線」「三羽カラス」を説明しました。
株の取引では相場の流れ(トレンド)に乗る「順張り」が基本ですが、反転を捉えて「逆張り」ができるようになると大きく利益を出すことができるようになります。
しかし、不思議なことに「上がる」と思っていた株は下がり、「下がる」と思っていた株は上がるのがこの世界。
ローソク足が示唆する相場の転換点を捉えることができるようになると、勝率は間違いなく上がります。
このカテゴリでは基本中の基本のテクニカル指標を説明していきますので、これらを覚えて着実に資産を形成していきましょう。
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