株価指数CFDは配当金が受け取れるため、インカムゲインを目的とした積立投資をすることができます。
特に日経平均やイギリスFTSEはほぼ毎月配当を受け取ることができ、金利も小さいためおすすめです。
株価指数CFDは「くりっく株365」という東京金融取引所に上場する取引所CFDと、一部の証券会社が提供している店頭CFDの2種類があります。
この記事ではくりっく株365の銘柄について説明します。
くりっく株365について
くりっく株365は東京金融取引所に上場する取引所CFDです。
くりっく株365で取引できる株価指数CFDは「日経225」「NYダウ」「イギリスFTSE」「ドイツDAX」の4つです。
その特徴として「30倍近い高いレバレッジ」「ほぼ毎月配当が分配される」ということがあります。このため、少額の資金で投資できて、こまめに配当を受け取れるというメリットがあります。
しかし、実はくりっく株365は2020年10月にリニューアルされて15カ月という保持期限が設定されました。
このため積立投資をするにしても、長期間に渡って投資額を増やすのではなく、15カ月の周期で投資額を回転させていく方式になります。
正直、決済期限が設けられたのはくりっく株365の改悪です。
それでも30倍近いレバレッジがあるのはくりっく株365だけなので、決済期限が設けられても有力な投資方法であることは間違いありません。
ただし、決済期限があるのが嫌な人はGMOクリック証券などの店頭CFDを選択した方が良いでしょう。
銘柄を選ぶポイント
くりっく株365で配当を目的として銘柄を選ぶときのポイントは3つあります。
- 配当金
- 金利
- 価格
端的に言えば「配当-金利がプラス」で「価格的に買いやすい銘柄」です。
配当金
配当は買いポジションを持っている場合に受け取ることができます。
株価指数CFDは株式の信用取引と同じように空売りができますが、空売りの場合は逆に支払いになります。
CFDポジション | 配当金 |
---|---|
買いポジション | 受け取り |
売りポジション | 支払い |
ただし、株価指数CFDは銘柄によっては配当がないものがあります。
くりっく株365で取引できる株価指数CFDについて配当の有無をまとめました。
CFD銘柄 | 国 | 配当の有無 |
---|---|---|
日経平均 | 日本 | あり |
NYダウ | アメリカ | あり |
DAX | ドイツ | なし |
FTSE100 | イギリス | あり |
ドイツのDAXは「配当込み」の指数のため、配当はありません。配当が無い分、価格の値動きだけに集中できますが、配当金を目的とした投資はできません。
くりっく株365の株価指数CFDでは、指数を構成している銘柄の配当が分配されます。銘柄によって異なりますが、ほぼ毎月配当があります。
公式HPで過去の各月ごとの実績があるので確認してみてください。例えば日経平均の場合、1年のうち約8ヵ月で配当があります。
金利
株価指数CFDではポジションを持っていると金利の支払いが発生します。
ドイツDAXのような配当のない銘柄でも金利は発生するので注意しましょう。
金利が発生しないCFDは基本的にはないのですが、日経平均だけは日銀のマイナス金利政策のおかげで過去数年は0円の状態が続いています。
今後がいつまで続くかは分かりませんが、現在はボーナスタイムと言えます。
価格
当然、価格が安い銘柄の方が買いやすいです。
同じ資金で運用する場合、価格が安い銘柄の方がポジション調整や売買タイミングの分散をしやすくなります。
2019年4月時点の代表的なCFDについて比較します。
CFD銘柄 | 国 | 価格 |
---|---|---|
日経平均 | 日本 | 2,137,300円 |
NYダウ | アメリカ | 2,587,200円 |
DAX | ドイツ | 1,153,800円 |
FTSE100 | イギリス | 743,300円 |
なお、CFDにはレバレッジが効くので、実際には運用資金以上の取引が可能です。
もちろん、配当金や金利はレバレッジを効かせて取引した分についても対象になります。配当金狙いでCFDを運用することの大きなメリットです。
CFDの銘柄比較
「配当金」「金利」「価格」を全てひっくるめた上での各CFDの比較をしてみます。
CFD銘柄の実績利回り(配当、金利)
2018年の1年間の合計で記載しています。(配当も金利も月によって大小あります)
くりっく株365の実績から纏めています。
CFD銘柄 | 国 | 価格 | 配当金 | 金利 |
---|---|---|---|---|
日経平均 | 日本 | 2,137,300円 | 40,834円 | 0円 |
NYダウ | アメリカ | 2,587,200円 | 56,692円 | 61,425円 |
DAX | ドイツ | 1,153,800円 | 0円 | 1,280円 |
FTSE100 | イギリス | 743,300円 | 30,945円 | 8,729円 |
日経平均の金利は0になっています。
現在は日銀のマイナス金利政策のおかげて、支払金利が発生しないボーナスタイムになっています。
次の表は「配当金ー金利」と利回りを纏めています。利回りで考えるとイギリスFTSE100が最も効率的であることが分かります。
CFD銘柄 | 国 | 配当金-金利 | 利回り |
---|---|---|---|
日経平均 | 日本 | 40,834円 | 1.9% |
NYダウ | アメリカ | -4,733円 | -1.8% |
DAX | ドイツ | -1,280円 | -0.1% |
FTSE100 | イギリス | 22,216円 | 2.9% |
くりっく株365の株価指数CFDはレバレッジが高いため、少額でポジションを持つことができます。
それを活かして積み立て方式でポジションを積み上げていくことで、リスクを抑えつつインカムゲインを狙うことができます。
いきなり多くのポジションを持つのは避けて、購入タイミングを分散して投資するのがベターです。
ただし、2020年10月のリニューアルで15カ月という決済期限が設けられてしまったので、含み損を許容しての長期保持という戦略は取れなくなってしまいました。